お見合いは必ずしも、いつも仲人さんが付き添ってくれるとは限らない。本人同士がホテルのロビーで待ち合わせをするケースも結構多く、ロビーで知らない相手を見つけるわけだから、相当ストレスがかかる。携帯電話が普及した今なら、仲人さんを通じてお互いの番号を教えていれば、状況は多少改善されるが、私が若いころは、そんな便利なものもなく、2人だけの見合いが苦手だった。
仲人さんは「お見合い写真をお互い見ているから、すぐにお相手の方がわかると思います」と気軽に言うが、そんなに甘いものではない。見合い写真は相手に好印象を与えるため、ベストのものを選んでおり、本人の実際の姿とかけ離れているケースも多いのだ。私自身、10キロ以上やせていた5年前の写真を選び、お見合い相手から「この写真って修整してません?」と笑われたこともあった。だから、お見合い写真だけを頼りに相手を見つけようとすると、なかなか見つけられずあせった。
そのため、その日に着ていく服装の特徴などを仲人さんを通じてか、あるいはお見合い相手本人に直接伝えることにした。それでも、こちらは紺色かグレーのスーツ姿だから、ネクタイの色で区別してもらうほかない。
回数を重ねるにつれ、“飯の種”である新聞を手にもつことにし、「現地で必ず産経新聞をもっていますから、それを探してください」と頼むようになった。これは「自分だけでなく、自分が勤める産経新聞のPRにもなる」と自画自賛していたが、今になってよく考えると、私がお断りした相手や私にいい印象をもたなかった相手には新聞の宣伝どころか、マイナス効果になったのではと少し心配している。
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